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大腸がんとは?
大腸がんは大腸の最も内側にある粘膜にできる悪性腫瘍のことです。大腸に生じた良性のポリープががん化して発生する場合と、正常な細胞が突然がん化する場合の2つのパターンが存在します。進行した大腸がんは治療が困難になるだけでなく、他部位への転移を起こして命を脅かすこともあります。男女問わずがん死亡率の上位を常に占めている疾患で、近年も罹患者数が増加しています。
重篤な疾患である一方、初期段階であれば低侵襲な治療での治癒が見込めます。自覚症状が現れないことも多いので、定期的な検査によって早期発見・早期治療に努めることが大切です。
新型コロナウイルスと大腸がん
大腸がんは男女共にがん死亡率の上位に位置し、かつては欧米でよく見られた疾患でしたが、現在では日本でも増加傾向にあります。さらに近年では新型コロナウイルスの感染拡大による受診控えにより、進行がんが増加しているという報告もあります。
早期発見すれば大腸がんは十分に治療可能です。特に大腸カメラ(大腸内視鏡)検査では、初期の大腸がんやがん化する前の大腸ポリープを検出し、同時に切除することができるため、比較的低負担な治療が可能です。
大腸がんの症状
大腸がんの代表的な症状としては以下が挙げられます。しかし、初期段階ではほとんど症状が現れず、症状自体もありふれたものですので、症状のみで大腸がんを識別するのは困難です。
病変部が大きくなると通過障害が起きて腹痛や腸閉塞などが起こることがありますが、これらの異常を感じるころには進行がんになっている可能性もあります。症状に不安を感じた際には、当クリニックへお気軽にご連絡ください。長年がん治療の現場に携わってきた経験を活かし、的確な医療をご提供いたします。
- 血便・下血
- 便通異常
- 残便感
- 貧血
- 腹痛
- 腹部の膨満感
- 急な体重減少 など
大腸がんの検査・診断
自覚症状に乏しい大腸がんを早期発見するための鍵は定期的な検査にあります。大腸がんの検査方法としては以下が挙げられます。
便潜血検査
便中の血液を検査することで、大腸がんの兆候を探る簡便かつ安価な検査方法です。大腸がん検診で広く行われている検査で、この検査で陽性となった場合は大腸カメラ検査が案内されます。
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)
内視鏡を用いて大腸内部を直接観察する検査です。先端にカメラの付いたスコープを肛門から挿入し、直腸から盲腸までを観察します。小さな病変でも正確に検出することができ、大腸ポリープや初期の大腸がんを発見した場合は、病変部全体あるいは一部を切除し(生検)、病理検査を行うこともできます。
※大腸カメラ検査を行う際は、提携先医療機関へのご紹介となります
バリウム検査(X線検査)
バリウム(造影剤)と空気を肛門から注入して腸のX線(レントゲン)写真を撮る検査です。X線によってがんの正確な位置や大きさを調べることができます。
当クリニックでは専門の放射線技師が検査機器の安全を確認したうえで検査を担当いたします。
CT検査
CT検査もX線を用いますが、一方向から照射するX線検査(レントゲン検査)に対し、CT検査では体の周囲からあてるという違いがあります。これによって体の断面を画像化できるため、X線検査では分からない異常を調べることができます。
主にがんの広がりや他の臓器への転移の有無、治療の効果を調べるために行う精密検査です。
腫瘍マーカー検査(血液検査・尿検査)
がんが生じると、血液中や排泄物に通常ではみられない特徴的なタンパク質などの物質が生じます。腫瘍マーカー検査ではこの値を調べることで、がんの有無や場所を調べます。主に診断補助や治療後の経過観察に用いられる方法で、血液や尿を採取して行います。 がん化する可能性のある大腸ポリープや初期段階の大腸がんであれば、内視鏡を用いて切除することで治癒が期待できることもあります。病変の性状やお体の状態にもよりますが、日帰りで手術を行うこともできます。一方、進行したがんは入院による外科手術や抗がん剤治療が必要となります。 当クリニックで大腸がんの内視鏡治療、あるいは入院治療が必要と判断した場合、提携先の医療機関をご紹介させていただきます。
大腸がんの治療