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鼠径ヘルニア

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鼠径ヘルニアとは?

テキストテキスト

体内の組織が本来あるべき位置からはみ出した状態のことを「ヘルニア」と呼びます。鼠経(そけい)ヘルニアは、腹膜や腸の一部が鼠径部(足の付け根)の筋肉の隙間から皮膚下へと飛び出す疾患です。「脱腸」と呼ばれることもあります。

主に加齢によって筋膜が衰えることが原因で起こりますが、乳幼児の場合は先天的なものであることも多いです。いずれの場合でも自然治癒することはありませんので、治療によってきちんと治す必要があります。

放置すると脱腸状態が元に戻らなくなり(嵌頓)、腸閉塞や腸壊死などを起こすことがあります。こうなると緊急手術の必要がありますので、早めの治療をお勧めします。

診療科について

鼠径部に生じることから、鼠径ヘルニアの治療のために泌尿器科や婦人科を受診される方がいらっしゃいます。後述しますが、鼠径ヘルニアの治療方法は手術が唯一の方法ですので、外科や消化器内科が専門となります。

泌尿器科や婦人科の受診が不適切というわけではありませんが、鼠径ヘルニアが疑われる場合は外科・消化器外科を受診いただくと、その後の診療がスムーズです。

鼠径ヘルニアの症状

鼠径ヘルニアの主な症状としては以下が挙げられます。

皮膚下の膨らみ

突出した腸により、鼠径部の皮膚下に柔らかい膨らみを感じます。初期段階であれば指で押さえたり横になったりすると元に戻りますが、根本的に治るわけではありません。

疼痛

鼠径部に痛みや圧迫感を感じることもあります。

腹部の不快感・違和感

腹部に不快感や圧迫感が生じることもあります。

便秘・排尿障害

飛び出た部位に応じて、便秘や排尿障害などが起こることもあります。

鼠径ヘルニアの種類

鼠径ヘルニアは、組織の飛び出しが起こる部位によって以下の3つのタイプに分けられます。

外鼠径ヘルニア

腹膜や腸が鼠径部の外側から出てくるタイプです。鼠径部ヘルニアの中では最も多くみられます。

内鼠径ヘルニア

腹膜や腸が鼠径部の内側から出てくるタイプです。外鼠径ヘルニアに次いで多く、特に高齢の男性に好発する傾向にあります。

大腿ヘルニア

腹膜や腸が鼠径部の下側から出てくるタイプです。中年以降の女性に多くみられますが、他の鼠径ヘルニアに比べると件数は少なめです。しかし嵌頓になる可能性が高いため、注意が必要です。

ヘルニアの「嵌頓」について

膨らみが急に硬くなったり、抑えても元に戻らなくなったりすることがあります。主にヘルニアの放置によって生じ、この状態を「嵌頓(かんとん)」と呼びます。嵌頓状態になると腸閉塞や腸壊死などを起こして命に危険が及ぶこともあります。そうなる前に治療を受けましょう。

鼠径ヘルニアの検査・診断

鼠径ヘルニアの診断では、鼠径部の観察や触診などを行います。咳をしてお腹に力をいれてもらうことで、ヘルニアの状態を調べます。必要に応じて超音波検査やCT検査を行うこともあります。

鼠径ヘルニアの治療

鼠径ヘルニアの治療は手術が唯一の方法となります。手術法には大きく分けて以下の2つがあります。

鼠径ヘルニアは自然治癒しません。ですが手術自体は短期入院で痛みを抑えて行うことができるようになってきていますので、嵌頓を起こす前の治療をお勧めします。治療について気になることがあれば、当クリニックへお気軽にご相談ください。

※鼠径ヘルニアの手術の際には提携先の医療機関をご紹介させていただきます

鼠径部切開法

膨らんでいる部分を切開し、飛び出ている腹膜や腸を元の位置に戻す方法です。飛び出していた位置には医療用メッシュを挿入しますので、再びの飛び出しを予防することができます。

腹腔鏡手術

腹部に小さな穴を複数開け、そこからスコープと鉗子を挿入して内部からアプローチする方法です。術後の傷が目立たず、痛みも僅かで、さらに治りが早いという特徴がありますが、高度な技術が必要となります。

鼠径ヘルニアの予防

鼠径ヘルニアを予防するためには以下が役立ちます。

重い物の持ち上げ

重い物を持ち上げる際には適切な姿勢を保ち、腹圧を避けるようにしましょう。

適度な運動

筋力トレーニングやコア強化の運動を行って、腹壁の筋肉を強化しましょう。

肥満管理

適正な体重を維持し、肥満を避けます。

禁煙

喫煙はヘルニアのリスクを増加させる可能性があるため、禁煙を心がけましょう。

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